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義歯(入れ歯)相談室 中川歯科医院 大阪市平野区
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患者さんの声

2016/3/15  J.H   男性  67才  大阪市在住
上顎総義歯
下顎6歯欠損

 

今年1月に、他院で作製。
6回程調整してもらったらしい。
上顎がそれまで使用の義歯より、相当に大きいと感じ違和感がある。
下顎はよく舌を噛んで困っている。
などアレコレを訴えた。

ミラクルのHPを見て、上下共にミラクルデンチャーを希望しての来院であったが、上顎には、1本も歯牙が無いので、ミラクルは不可と告げ、とにかく持参した義歯の調整をやる事にした。
必要でない部分を大雑把に削合した。
分厚いところをスリムにした。
最後には、改床を行い、ピカッシュ(銀イオンコーティング)処理を行い、完全終了とした。

もちろん、ピカッシュ処理以外は、保険内の処置である。

 

初め、ミラクル作製を何とか、と言う予約であったので、診察に至った。
患者自身の訴える内容が解決されれば、敢えてミラクルを作製する事を要しないと、即、判断した。
もちろん、上顎は総義歯なので、ミラクルを作製出来ない。
インプラント1本あれば出来得るが、患者に聞くまでもなく、そこまでミラクルを求めているようには感じなかった。
そこで、持参した上下の義歯を観察した。
どちらも、無造作に大きい、分厚い。
それこそ、作製した歯科技工所に義歯材料の無駄使い!と伝えたかった。
保険の義歯と言えども、患者が何を求めているのかを、各歯科技工所、各歯科医院は、知る、感じるべきである。
患者不在の診療が為されていると、これまで何回も述べて来たが、正しく、この様な義歯を見ると情けない感情が湧き出でる。
結局は保険診療なので、どの医院が作製しても、与えられる保険点数は同じ。
歯科技工所は、本来、最後の義歯受取人の患者の事を考えて作製すべきであるが、むしろその中間にある歯科診療所の意向を重視する。
つまり、歯科診療所はある程度の義歯が作製されれば、出来得る限り安価に作製してくれる歯科技工所に義歯作製を依頼する。
安価になれば、歯科技工所はアレコレと知恵を絞って作製する事より、患者の事を考える事も無く、大量生産に踏み切る。
また、少人数での歯科技工所は仕事が増えても、安価のために収入は増えない。
若き有望な歯科技工士が、免許を取得しても離職して消えて行っている。
当然のことである。
これから先、歯科技工士の相当に少ない時代に入って行く。
こうした内容、事実を、厚労省、歯科医師会、大学等、知っていながら常に放置!!!
多分、結果として今後も知らぬ顔が続くであろう。
歯科診療所も、保険義歯を含む義歯の重要なる幹が理解されていないため、または、義歯とはこんなものとしか理解出来ていないために、何度も患者が訪れ、診療の能率も悪くなる。

まあ実際、誰が迷惑を被り、困り、悩むのか???
歯科技工所も診療所も悩むであろう。

しかし、1番は患者である。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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